新年のご挨拶


日本小売業協会 会長 野本 弘文

新年あけましておめでとうございます。

皆様には良き年をお迎えのことと、お慶び申しあげます。

昨年は、5月に新型コロナウイルス感染症が感染法上の第5類に移行し、ようやく社会全体がポストコロナへと大きく舵を切った1年となりました。人流が回復したことで日本経済は全体的に持ち直しておりますが、一方で記録的な円安や物価高、深刻な人手不足に見舞われており、この回復基調をどこまで持続・拡大できるか予断を許さない状況にあります。今年は、いよいよ物流・運送業界の2024年問題を迎える年でもあり、日本の産業界のなかでも小売・流通業界にとっては大きな節目の年になるものと思われます。

昨年、当協会ではさまざまな活動を展開いたしました。8月には主要な小売業協会を通じた企業へのアンケートやヒアリングをもとに「小売業者への電気料金高騰に対する支援の要望」をとりまとめ、経済産業大臣に提出し、電気・ガス価格の激変緩和措置の延長等を求めました。10月にはスリランカで開催されたアジア太平洋小売業協会連合会( FAPRA)の代表者会議において、2026年のアジア太平洋小売業者大会を19年ぶりに東京で開催することが決定しました。本格的な準備はまだ先になりますが、東京大会を通じて日本の小売業の存在感や日本市場の魅力を世界に広くアピールしたいと思います。また、11月にはコロナ感染症により暫く中断していた北米最新小売業態視察ツアーを3年ぶりに再開し、定員を大幅に上回る参加者を得て実施しました。

今年は、恒例の新春賀詞交歓会、第34回流通交流フォーラム、流通・小売業CIOアカデミー第3期を実施するほか、9月にスリランカで開催される第21回アジア太平洋小売業者大会が成功するよう日本からも多数の参加者を募ってまいります。また、委員会・研究会等活動も活発に行い、会員間の交流や最新かつ有益な情報提供に努めてまいります。引き続き関係団体の垣根を超えた連携を図り、小売業共通の課題解決に向けて尽力してまいりますので、当協会へのご支援ご協力を賜りますようお願い申しあげます。

結びに、今年1年の皆様のご健康とご多幸を心より祈念申しあげまして、私の年頭の挨拶とさせていただきます。